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[第67回] 書体(フォント)

今回のお題

翻訳プロジェクト担当のUです。

今回は「書体(フォント)」についてご紹介いたします。

早いもので年賀状の季節となりました。
年賀状を作成する際に「どの書体にしようかな?」とあれこれ考えた事はないでしょうか?

私たちは普段の生活で、本、雑誌、新聞、ポスター、チラシ、名刺など 日々「文字」を目にします。
同じ「文字」でも、使用される書体は様々あります。

明朝体とゴシック体

この2つの書体はよく耳にするのではないでしょうか。
では、この2つの書体は「なにが違うのか」はご存じでしょうか?

明朝体(セリフ体)
横線よりも縦線の方が太い書体です。
また、筆記時の「とめ」「はね」がある書体です。

欧文書体では「セリフ体」と呼ばれます。「セリフ(serif)」は、文字の線の端につけられる飾りを指します(「うろこ」、「ひげ飾り」、「ひげ」とも呼ばれます)。
上記「文」「M」それぞれに赤丸した箇所です。

ゴシック体(サンセリフ体)
横線と縦線の太さがほぼ同じ書体です。
また、こちらは「とめ」「はね」がない書体です。

欧米書体では「サンセリフ体」と呼ばれます。
「サンセリフ(Sans-serif)」の「サン(Sans)」は、フランス語で「〜のない」という意味で、「セリフのない書体」の総称です。

書体の使い分け

同じ文字でも、書体により読みやすさや印象が変わります。

上が明朝体、下がゴシック体です。
(一見、ゴシック体が太く見えますが、同じフォントサイズです)

明朝体
長い文章でも読みやすく、疲れを感じさせません。
本、雑誌、新聞等の本文に使用される事が多い書体です。

ゴシック体
長文で使用すると、若干読みづらいです。
視認性が高く、目を引きたい見出しや、目立たせたい文字に向いています。
本、雑誌、新聞等の見出しに使用される事が多い書体です。

翻訳時の書体

55回の記事でもご紹介しましたが、翻訳時にはレイアウト編集が必要です。
これは、使用する書体においても同様です。

書体によりその文章の印象が変わります。
翻訳によって、原文の印象を変える事はNGだと思います。

お客様から使用する書体の指定が無い場合、
 明朝体・・・セリフ体
 ゴシック体・・・サンセリフ体
で訳出します。

Microsoft Office(WordExcelPowerPoint 等)で使用する、一般的な書体関係は表の通りです。

  日本語 英語 中国語
セリフ体 明朝 Times New Roman、Century SimSun
サンセリフ体 ゴシック Arial SimHei

つまり、日本語原文が「明朝」の場合、
 英語:Times New Roman もしくは Century
 中国語:SimSun
で訳出します。

尚、言語によっては書体により「文字化け」してしまう事もあるので、翻訳時にむやみに書体を設定すると大変な事になります。

普段の生活では、あまり気にしない「書体」ですが、書類作成時には文章の性質により書体を意識する事は大切だと言えます。

弊社はレイアウト編集を含む翻訳にも対応しております!
ご相談、お見積もりなど、弊社へのお問合せよりお気軽にお問合わせください!


筆者プロフィール

沖縄出身。

翻訳プロジェクトの新規開拓・提案・運用を担当しています。
進学を機に十代から沖縄を離れ、海外、名古屋、東京と転々としています。
特許事務所での経験、中国支社との連携を活かした翻訳サービスを日々思案中。