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[第49回] 翻訳会社勤務=語学堪能?

今回のお題

翻訳プロジェクト担当のUです。

今回は翻訳業界についてご紹介いたします。

翻訳業界から離れていた時期もありますが、かれこれ10年以上翻訳に携わってきました。
これまで、プライベートの場(昔からの知人や新しく会う方々など)で翻訳に関わる人とお会いしたことはなく、あまり知られていないニッチな業種だと思います。

初対面の方へ「翻訳会社に勤めています」と伝えた時、ほぼ100%「じゃあ英語ペラペラなんですね!」とリアクションされます。
(なぜか日本人は「翻訳=英語」というように、語学といえば英語という印象をお持ちの方が多いのが不思議です。。。)

「翻訳会社勤務=語学堪能」というイメージを持たれている方が多いようですが、さてその実態はどうでしょう?

翻訳会社の業務分担

会社により若干違いはあると思いますが、おおまかには、
 - 会社運営に関わるポジション
 - 実際の案件に関わるポジション
とに分けられます。

このうち「実際の案件に関わるポジション」は、
 - 案件の運用
 - 翻訳作業
とに分けられます。

案件の運用

会社により呼び方が異なりますが、「翻訳コーディネーター」「翻訳プロジェクトマネージャー」と呼ばれる業務です。
クラアントとの折衝、翻訳者との交渉などを担当する業務で、仲介役的な役割です。

クライアントからの要望(料金、スケジュールなど)をまとめ、案件にマッチする翻訳者を手配するといった役割です。
このポジションでは、言語力よりも、臨機応変な対応力と迅速な判断力が問われると思います。
(多くの言語を取り扱うので、各言語に精通するのは実質不可能でしょう。)

翻訳作業

言葉の通り、実際に翻訳作業をするお仕事で、いわゆる翻訳者です。
なかには一人で複数言語をこなす翻訳者もいますが、母語+1言語が現実的だと思います。
個人的には、翻訳する言語(ターゲット言語)を母語とする翻訳者による翻訳が理想的だと思います。

余談になりますが、
 英語翻訳者になるには、どれくらいのTOEICスコアが必要でしょうか?
と聞かれることがよくあります。
私の持論では、
 翻訳スキルとTOEICスコアはほとんど関係ない!
です。
そもそも、翻訳とTOEICとでは求めているスキルが異なります。
過去に、TOEICフルスコアの翻訳者でも、翻訳の仕上がりはイマイチという方を多くみてきました。

翻訳者はどこにいるの?

社内に翻訳者を抱えている会社もあれば、社外のフリーランスの翻訳者に頼る会社もあります。
翻訳会社が取扱う言語は多いので、全ての言語の翻訳者を社内に抱えるのは実質不可能だと思うので、どちらかというと翻訳者は社外のフリーランサーというケースが多いと思います。
(弊社は社内に翻訳者がいます。)

いずれにせよ、翻訳会社で実際の翻訳作業に従事するのは、一部の社員のみということです。

翻訳会社勤務=語学堪能?

担当業務により分かれるところですが、結論から言うと、語学に関する知識が豊富といったところでしょうか。
例えば、
 - 簡体字と繁体字の違い
 - 日本語から中国語に翻訳する際に生じ得る問題
 - 言語独自の比喩表現
などといった、語学に関する知識です。

翻訳会社に勤めているからといって、実際に翻訳作業を担当するかは人それぞれです。
取扱う商品に関する知識が豊富というのは、他の業種と同じです。
(楽器店の店員は、楽器に関する知識は豊富ですが、楽器を演奏できるとは限りませんよね。)

もちろん、翻訳作業を担当する方は語学堪能です!

弊社は多くの社内翻訳者で案件に対応しております!
ご相談、お見積もりなど、弊社へのお問合せよりお気軽にお問合わせください!


筆者プロフィール

沖縄出身。

進学を機に十代から沖縄を離れ、沖縄県外での時間の方が長くなりました。(海外、名古屋、東京)
夏になると帰省したい気持ちが強くなります。ここ数年実現出来てないので「今年こそ、夏は島へ帰る!」と意気込んでいます。

翻訳プロジェクトの新規開拓/提案/運用を担当しています。
特許事務所での経験を活かした翻訳サービスを日々思案中。